前回あげた内容の続きです。
ヴェネツィア、サンマルコ広場のライオン像が唐時代に作られた墓守りの像であることを、パドヴァ大学他が発見し、
揚子江下流域の鉱山から採られたもので製造されたことがわかったようですが、
ここまでが前回までの話。今回はこれに少しつけ加えて他の発見をお伝えします。
このライオン。立派な一対の翼を持っていますが、
なんとこれ19世紀に再鋳造されたようなんです。
元々付いてたのか付いてなかったのかは、はっきりしなかったんですが、おそらく元々あって、なんらかの理由でとれてしまったのを再び付け直したようなんです。
で驚きなのが、この再鋳造した部分を分析したら、全く同じ揚子江の鉱山で採取した鉛であることがわかったそうなんです。
“E abbiamo visto che combaciavano perfettamente con queste miniere del bacino tettonico inferiore del fiume Azzurro, lo Yang-tze, nel sud della Cina”
元は唐の時代という訳で、600〜900年くらいに、昔の人が揚子江の鉱山で採って、じゃあ墓守りの像を作ろうとなったってことですよね。
どういうわけかそれがはるばるヴェネツィアまで運ばれて。
じゃあ、壊れちゃったから翼を付け直そうとなって。
どうやって1800年代に正確にその生産元を追うことができたんでしょうか。
なぞは深まるばかり。
でも、当時これを再鋳造する際に、わざわざ元の場所の鉱石で作ろうとした人達には本当に感心しますよね。本物に忠実に寄ろうとした努力は本当に驚きです。
また、新しい発見があるのか、今後また新しい展開があったらお伝えしますね。