夏の暑い日差しだったり、草と土とアスファルトの熱気からくるむっとした感じだったり、
そういう匂いだったり、空気感って、
いろいろなことを思い出させますよね。
私は圧倒的に子供の頃の母との記憶なんですけど、
夏休みで、プールに行きたくてうずうずしている私を、自転車の後ろに乗せて、
行く前に準備した大きなおにぎりや大きな水筒、プールバッグを前に乗せて、
まだ未整備の砂利道があったり、坂道があったり、狭く車通りの多い道だったりを、
あの暑い中30分以上もかけて、市民プールまで連れて行ってくれました。
今考えると、本当によく、あんなに暑い中、他にもたくさんやることがある中で、私を連れて行ってくれたなと。
大人になってから、仕事で疲れてもう洗濯とか掃除とか全部が面倒くさいと思うことが増えて、
実家に電話して、ふと思い出してあの時の話をすると、
母は、「子供を喜ばせたかったから、あの時はなんとも思わなかった」と言って。
純粋にこの人すごいなって思う訳なんです。
あの時、父は仕事で日中は当然いなかったし、家事掃除洗濯、子育て、そのほか様々なことを一人でやっていた母。
どういう気持ちで日々を過ごしていたのか。
母の日々の努力に私は報いることができたのか。
きっと全然足りてないと思います。
これから何をしてあげられるのか。
何か少しでも恩返しできるよう、なにかなにか光るものを見つけて、成すことができればと思ったりします。