引き続き地名の語源を追っていこうと思います。
さてある調査では以下のようなことが言われているようです。
Lo studio di Preply rivela che in molte province italiane, l’origine del nome riflette le morfologia del territorio.
"多くのイタリアの県では、その名前の起源がその土地の形態に根ざしているのではないかと考えられている"と、ここでは言われています。
例えばシチリアの南部に位置するAgrigento(アグリジェント)。この地名はギリシャ語のàkragasから来ているとされ、高い土地を意味し、この場所が高台に位置していることと関連付けられているそうです。
ロンバルディア州にあるミラノの南東に位置するCremona(クレモナ)とミラノの東にあるBrescia(ブレーシャ)はふたつとも高台や丘陵地帯に関連した名前です。クレモナは一つの仮説によるとガリア人(ガリア人の中でもcenomaniと呼ばれる人々)が暮らしていた際に、彼らの言葉でいずれも岩や石を意味するcarmもしくは carraから来ているのではと考えられているようです。一方ブレーシャはケルト語で頂上などを意味するbrikから来ていると考えられ、ブレーシャの旧市街に近い丘陵Cidneoと関係しているとされています。
上記クレモナ地名の仮説は以下のサイトの記載を参考にしてます。
Come detto in precedenza, si sostiene che furono i Galli Cenomani a fondare Cremona. I Galli si insediarono nell’area prima dell’incursione romana e a loro si deve il toponimo, che deriva dal termine “carm” ,”carra”, cioè sasso, roccia, e dal comune suffisso prelatino –ona.
Perché Cremona si chiama così? Le origini del nome - Lombardia Segreta
では有名どころに言ってみましょう。
Firenze(フィレンツェ)!これは皆さんご存知の場所ではないでしょうか。これはラテン語florentiaが由来であり、繁栄する町となりますようにという願いを込めてつけられた名前なんだそうです。
大都市Milano(ミラノ)。in mezzo alla pianuraが由来とされているようで平原の真ん中に位置するという意味が由来となっています。
全ての道はローマに通ず。のRoma(ローマ)。la città sul rumon を由来とする説があります。これは当時エトルリア語の川を意味するrumonという言葉に根ざし、川の上に築かれた都市という意味を持っていたということです。
とまあこんな感じでいろいろな地名の語源をご紹介しました。
こうやっていろいろ調べている中で、感じたことは、ここイタリアでははるか昔に住んでいた民族の言葉の影響を大きく受けていることです。もちろんヨーロッパという国が昔にギリシャから大きな影響を受けており、言語にも多くギリシャ語の痕跡をみることが多々あることは知っていましたが、それだけでなく調べただけでもエトルリア人やガリア人、ゲルマン人、ケルト人と様々な系統の言葉の痕跡を見ることができました。
地続きだから起こる民族や言葉、文化の混ざり合いなのでしょうか。日本語にも同じような流れを見ることができるのかは謎ですが、少なくともここまでの交流は離島日本には難しいことなのではないでしょうか。
イタリア語を勉強する時に、自分はけっこう語源を遡ったりすることが多いんですけど、そうすると意外と頭に定着しやすかったりします(そうは言っても3日も経つとどこかにいってしまう…)。
なのでもし外国語を勉強している方で、単語の勉強に飽きたら語源巡りの旅へいってみることをおすすめします。けっこう楽しいですよ。